ヘールボップ彗星/97年4月25日


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97年4月25日 20:14

300 mm 望遠 ISO 800  1分露出

赤道儀自動追  撮影地:長野県信濃町

妙高山全景とヘールボップ      

97年4月25日 20:08

28 mm 広角 ISO 800  30秒露出

赤道儀自動追尾  撮影地:長野県信濃町


月明かりの影響が少なくなった4月25日のヘールボップ彗星です。西の空で、地平線下の太陽にコマ(頭部)を向け薄明の空に

スッと浮かんでいました。

明るさは1等級くらいでしょうか、春霞があるのと近日点通過(4月1日)から3週間以上経過しているため、イオンの尾は双眼鏡

を使ってもはっきりしませんが、ダストの尾はきれいな弧を描いて広がっているのがいるのが肉眼でもよく見えていました。

ほんの2週間前まで、ダウンジャケットを着ていないととても居られないくらい寒かったのですが、今は標高千メートルの観測地で

も、残雪の傍らで「フキのとう」がいっせいに顔をだし、心地よい春風が吹く季節になりました。



 ヘールボップを待つ春の夕暮

 97年4月25日 18:55 















97年のゴールデンウィークが終わると、ヘールボップは西の空へさらに低くなり、月明かりの影響もあって観望は難しくなるで

しょう。そろそろ別れの時がやってきたと思います。

この彗星は、1995年7月に発見され、当時まだ木星軌道のはるか外側にありながらその並外れた光度により、今世紀最大級の

彗星であることが確認されました。
そして待つこと1年半、期待どおりの勇姿を私たちに披露してくれました。

この彗星が再び地球や太陽に接近するのは数千年後、私たちの子孫はどんな想いでそれを迎え、どんな手法で記録に収めることで

しょうか。

それまで肉眼で星が見える豊かな自然が残っていてくれればよいが...心からそう思います。

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