初めての夏、そして秋


別荘やだよ

96年7月、我が家に来て初めての夏がやって来ました。(ムギにとっては2度目、1度目はまだ

生まれたばかりで私たちの知らないどこかの飼育施設?にいたと思います)

うさぎが暑さに弱いのは知っていましたので、ムギがいつも居る2階の廊下では参ってしまうだろ

う..何とかしなければ..と、春先からあれこれ考えた末、外の庇の下に夏の間だけ過ごす別荘

を作ってあげることにしました。一応図面まで書いて^^!


見た目はボロですが、頑丈で換気口も沢山あり、高床なのでノラ猫も近寄れず扉は鍵付きで警備も

万全です。日の当たる側はヨシズの日除け付き。少しでも新しい環境に慣れやすいように今まで住

んでいたケージがそのまま入るようにしてあります

96年7月20日、別荘に引越しする日がやって来ました。ムギに朝食をやり、食べ終わって落ち着いたところでムギを携帯籠

へ、そして住み慣れたケージを2階から外の別荘へ(これがウンと重い)、トイレや食器、水ボトルも移し、いよいよムギが別

荘にやって来ました。ところが室内と違い様々な音が聞こえるためかいっこうに落ち着きません。それでもクローバーやペレッ

トも食べてくれ、いつの間にか寝そべったりしていたので「何とかなりそうだ」と思いました。夕方2階につれて行き、廊下で

遊ばせてから夜また別荘に返し
ました。

別荘のムギ 96年7月20日
「何だか寝苦しいな、周りはうるさいし、あ〜」

慣れてきたかな..と安心した2日目の午後、ムギを2階に連れてきて、しばらくしてから別荘に返そうと携帯籠に入れると

中で大暴れしてしまい、怪我が心配ですぐ出してあげました。いままでこんなに暴れたことはなかった..

帰るのはヤダ!」ムギがそう訴えているのがすぐわかりました。しかたなく廊下にケージを戻し、ムギを入れてあげるとこ

の上なく安心した様子でした。無理して別荘に返したら、ストレスや怪我でどうなっていたことか..

妻と私はこの夏、何とか工夫して部屋の温度を下げてみることにしました。幸い、2階のあちこちの窓を開け換気をよくすれ

ば、屋外ほど温度が上がらず、また夕方になればだいぶ涼しくなることが分かり、ホッと胸をなで下ろしました。

ムギ、もう別荘に行かなくても
いいからな
安心、安心^^

で、ン万円も投資したムギ別荘の再利用計画ですが、野菜の保管庫にするとか、洗濯物は干せないか、洗濯物が駄目なら濡れた

靴はどうだ、傘は入るか..など妻と色々考えましたが、結局温度計を入れ百葉箱として使うことになりました。そのくらいし

か役に立たない^^! ちなみに、96年7月から97年5月までの最高気温は33.4度、最低気温はマイナス19.8度でした。

高価な温度計だこと・・


一大事

96年8月12日の夕方、ムギはいつものように夕御飯を食べていました。ところが突然寝ころんだりトイレへ頻繁に行くよ

うになり、そのうちへたり込んでしまいました。意識が混沌としているらしく撫でても全く反応がありません。お腹でハアハ

アと苦しそうにしておりこれはただ事ではないと分かり、長野市内の動物病院に電話すると「すぐ連れてくるように」と言わ

れ、ムギをそっと籠に入れ長野まで車を走らせました。40分かかる道のりがこの日ほど長く感じられたことは無かった..

病院に着く頃ムギは意識を取り戻し、診察台の上で動き回っていました。X線撮影を含めた診察の結果、腸閉塞は無し、その

他の内臓も問題なし、体温も正常、中毒の症状も出ていないとのことでした。ただ一つ可能性があるとのことで、その注射を

し飲み薬をもらい、注意すべき点をお聞きしてから帰宅しました。家に着いてケージに入れてあげると、いつもより元気は無

いものの、ゆっくりながら餌を食べ、薬の入った水も飲んでいました。2日後再び病院で診てもらい、それからしばらくは暑

さのせいもあってか、少し食べては寝転んで休む日が続きましたが、2週間ほどしてやっといつものムギに戻りました。先生

の治療と、妻の手厚い看護のお陰でムギが死の淵から生還できたことは間違いありません。本当にヨカッタ

その後、同じ症状は全く見られず、毎日元気で飛び回っています^^ ただこのとき以来、食事の後ごろりと横になる癖がつい

てしまいました。とても気持ちいいようです。”転んでもただでは起きないムギ

ともあれ、ムギは我が家に来て初めての夏を何とか乗り切ってくれました。

秋、冬支度

10月下旬、北信濃では霜が降り夜間は氷点下まで冷え込みます。寒い冬がもうそこまで来ています。ムギの越冬準備をしな

ければなりません。と言っても、用意するのはトイレ用のワラだけ。この辺では冬になると積雪が多く屋外の作業は困難にな

るので、今のうちにワラを切って保管しておきます

ワラは、農家から分けて頂いたものを天日で乾燥させてから押し切り鎌で数センチほどの長さに切り揃え、段ボールに詰めて

保管します。ワラが完全に乾いていないと湿気で蒸れることがあるので、保管後2ヶ月くらいは、週1回かき混ぜて空気の流

通を良くします。最近は長野市内でもホームセンターやペットショップに床材用のワラや木のチップが並ぶようになりました。

(1、2年前まではあまり見かけなかった)この方が楽なのですが、ワラが手に入る内は、今までどおりにしようと思います。

ムギも慣れているようだし..



/制作 97.5.16